時代はSNSによるCM

最近、面白い制度だなコレ!!と思ったのが「フォロ割」です。

TwitterInstagramで、フォロワーというものがありますが、そのフォロワーの数に応じて利用料金や製品の価格を割り引くという制度です。沖縄のどこかの島にあるホテルが最初にそういう制度を発表したらしく、ニュースとして話題になっていました。

 

例えばホテルに宿泊する場合、フォロワーの数1人当たりにつき1円を割り引くというのです。つまり、正規料金が1万円の部屋に、フォロワー数3,000人の人が宿泊する場合、宿泊料は7,000円で良いですよっていう粋な企画。その人がひとたびInstagramにそのホテルの素晴らしさを投稿すれば、3,000人にCMすることになるので、それを見たわずか0.1%が実際にそのホテルを訪れたとしても、全体としてはプラスになるだろうし、その3人だって嬉々として自分のInstagramにその様子を発信するだろうよ!ってことなのです。それを見た○○人がまた実際にホテルを訪れて・・・って考えたら、最初の3,000円の投資による影響度ってかなり大きいですよね。

 

この記事を見て自分が感じ取って、考えたのは以下の3点。皆さんはどんなことを考えたでしょう??

 

まず1つ目は、ホテル側も客側も、さらにはInstagramのフォロワーの人だってみんながWin- Winの関係になる制度なんだなってこと。ホテルは高々3,000円の投資で沢山の人が訪れてくれることになって嬉しいし、泊まる側も割り引いてもらって嬉しい。さらに言えばフォロワーの人達だった、自分が憧れるひとが泊まったホテルに自分も同じように泊まれる経験ができたり、今までそんな情報入って来なかったのに知ることができたりして嬉しい。こういう制度はどんどん生み出したいってもらいたいです。

 

そして2つ目は、いままで価値を認めてもらえなかった才能が、評価される時代が来たんだなってこと。例えば、Instagramを見ていると、たまにありません??可愛い猫ちゃんの仕草や行動を動画で投稿してるだけのアカウント。しかもフォロワーが数千人規模で付いてることにびっくりしてひっくり返ったことが!!!猫の動画って、こんなに需要あるんだ!!!って思いました。

今まで、可愛い猫ちゃんの仕草や行動を見つけてはそれを撮影することについて何か他人から評価されることはありませんでした。いわゆる「自己満足」の世界で片付けられてしまいます。ですが、前述のホテルが提示した制度ができたことによってその投稿者は、数千円も安くホテルに泊まることができるという評価を得たことになるんです。つまり、価値を認めてもらったことになるんです。このケースでは、人々のニーズに対してそれを満たすコンテンツを発信したことに対してInstagramというツールを介して沖縄のホテルがその価値をまとめたことになりますが、今後同様に「今まで認められていなかった才能が、あるキッカケで何かから大きく評価されるようになる」ということが多方面で起こるのではないかと私は予想しています。

 

最後に3つ目は、ホテルに泊まる客側の視点・心理をうまく利用した制度なんだなということ。

どういうことか。人は同じものを見ても、その人の興味・関心によって惹きつけられる箇所が異なります。なので、「部屋の窓の外にはコバルトブルーの海が広がっています!!」ってホテル側が宣伝したとしても、それに対して「マジか、すごい!!行きたい!!」って全員が全員そう思う訳ではないんです。部屋の冷蔵庫を開けた時に置いてるキンキンに冷えたココナッツジュースを見て「行きたい!!」って思う人もいるだろうし、ビキニの美女達がプール脇で寝そべってる光景を想像して、「行きたい!!」って感じる人だってもちろん存在するんです。

Instagramに投稿するとき、人は自分が感動した部分だけを取り上げて投稿しますよね??ってことは、同じホテルに泊まったとしても、投稿内容は人によって異なります。なのでホテル側が、すごいだろコレ!!!って宣伝する内容に比べて圧倒的に多角的で多面的な視点からそのホテルの素晴らしさをを捉えて発信するだろうことは想像つきません??しかも!ですよ、Instagramでフォローしてるってことは、ある程度その人の発信するモノの趣味嗜好に共感できるからこそフォローしてる訳です。なので、同じものを見た時にも、感動する箇所や着目する視点が似通ってる可能性は非常に高いと言えます。となれば、発信者が着目し、感動した箇所は、そのフォロワーにとっても感動しやすい箇所になるので、ホテルが宣伝するよりもずっと相手に届きやすいメッセージになる訳なんです!!

そういう意味で、興味・関心が違う多種多様な人々に対して「その人向け」の宣伝ができるInstagramの大きな利点をうまく利用した制度だと言えると思うんです。

 

では、また!!