未知の提供

自分自身、国立大学の工学部・工学研究科を修了していますが、社会人になって学歴があることについてそれほど価値があると感じたことはありません。その理由はこのブログで代弁してくれているのでココに書く必要はないと思います。読んでみて下さい。→(http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/touch/20171219

 

学歴社会で求められた「何をどれだけ知っているか」という知識主義の時代はコンピュータとインターネットの発達とともに完全に過ぎ去ったと考えるべきでしょう。

2016年には、Googleが開発したAI・AlphaGOが囲碁のプロ棋士に勝利したという記事や、IBMが開発したAI・Watsonが、患者の正確な白血病の病名をわずか10分で見抜き、割り出した病名に対する適切な治療によって患者の命を救ったという記事が発表されました。

 

つまり、機械が自ら「知識」を取得し、その知識をもとに「考える」ことによって自己学習してゆくため、もはや人間が「専門知識」を持っている、さらにはその専門知識をもとに「考えて」判断し、作業するということですら、機械に比べてそれほど大きな価値はなくなってきました。

得た知識や情報をもとにして「考える」ことを機械に委託する時代では、「それまでになかった考え方や価値観を提供する」という、より上位概念の能力にしか価値がありません。

 

世界中のエグゼクティブがほとんど見ていると言っても過言ではない、TED Talksが提供する価値はまさにこれではないかと考えています。今までになかった考え方をもとにして作られた新しい技術や、新しい価値観によって未来のあり方を提案するといった1つ1つのプレゼンから何らかのヒントを得ることに意味があり、それによって視聴者が何らかの行動を起こしたり創造したりするキッカケになることに大きな価値が秘められています。

 

私がこれから書く予定のこの文章についても同じようなことを考えています。稚拙な文章を読んでくれる人にとって、これまでに無かった考え方や価値観を提供し、それにより今までと少しでも違う軌道に乗ることが出来、幸せにつながったのなら、その価値はものすごく大きくなりますね。

 

では、また!!